幼稚園や保育園でお弁当を用意してくださいと言われたとき、どのようなものを用意すればいいか悩む親御さんも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、2、3、4歳児(幼稚園年少中)のお弁当箱選び!容量・大きさ・サイズは?ということで、2~4歳の子供のお弁当箱のサイズをお悩みの方に、平均値から割り出した適正サイズをご紹介いたします。
お弁当箱の大きさは必須カロリー量から割り出す
▶ お弁当箱の大きさ(ml)≒ 摂取カロリー
▶ 中身は「主食3:副菜2:主菜1」にする
幼稚園の年少さん~年中さんは個体差が大きく、身長も違えば食べる量もかなり違います。
だからといっておおまかな目安がないとお弁当箱の大きさの見当がつきませんよね。
実は、お弁当箱を買う時は、1日の摂取カロリーを考えて買うと悩みません。
どういう意味かというと……
なんです!
例えば、500mlのお弁当箱の中身は約500kcalですし、800mlであれば800kcal。
つまり、年齢別に食事一回に必要な摂取カロリーがわかれば、適正なお弁当箱の大きさもわかってくるというワケです。
「え!?中身が違えばカロリーが変わるでしょ?」と思った方、その通りです。
筆者も「揚げ物を詰め込んだ時と塩おにぎりだけのときではカロリー違うでしょ?」って思いました。
上記の計算のためには、【ある法則】で品目を入れる必要があるのです。
【ある法則】とは?
主食3:副菜2:主菜1で詰めれば、特別な知識や面倒な計算なしで、栄養バランスがよいお弁当が作れます。この割合で詰めると、お弁当箱の容量(mL)と全体のエネルギー量(kcal)がほぼ同じになるので、大きさを調整することで簡単にカロリーコントロールができます。
引用:全国健康保険協会
これはどういうことか、簡単に説明しますね。
「主食:3」はごはん、パンなどの炭水化物で、お弁当箱の半分です。
そして、お弁当のもう半分がおかず(主菜と副菜)です。
「副菜:2」は野菜・海藻などの食物繊維が摂取できる品で、おかず全体の2/3。
「主菜:1」は肉や魚などで、タンパク質や脂質が摂取できる品で、おかず全体の1/3です。
これを表と図にするとこのようになります。
主食:3 | ごはん、パンなどの炭水化物 | お弁当箱の半分 | |
副菜:2 | 野菜、海藻などの食物繊維 |
お弁当箱の半分 (おかず) |
おかず全体の2/3 |
主菜:1 | 肉、魚などのタンパク質や脂質 | おかず全体の1/3 |
つまり、主食(ごはん)3:副菜(野菜や海藻など)2:主菜(肉や魚など)1、この法則に則ってお弁当を詰めれば、お弁当箱の大きさがおおよその摂取カロリーとなるわけです。
彩りで考えるのもいいですね。
先ほどの表に当てはめると、このようになります。
<品目の組み合わせの一例>
主食:3 | 白 | お弁当箱の半分 | |
副菜:2 |
緑(緑黄色野菜) 茶色(煮物など) |
お弁当箱の半分 (おかず) |
おかず全体の2/3 |
主菜:1 |
赤(肉など) |
おかず全体の1/3 |
この法則は大人のお弁当でも使えますし、毎日のおかずに悩んだ時にとても便利です。
あとは幼児期に必要な摂取カロリーを調べるだけです!
お弁当をつめるときに注意してほしいことがあります。
それは、ご飯などをギューギューに詰めたり、逆に中身を少なくしてスカスカにしてしまうこと。
このようにしてしまうと、いくら「主食3:副菜2:主菜1」の法則で入れたとしても計算したカロリーと違ってきてしまいます。
狙いどおりのカロリーにするためには、ご飯やおかずが崩れない程度に隙間なく詰めることが大切です。
2歳児・3歳児・4歳児に適したお弁当箱の容量・大きさ・サイズは?
▶ 2歳児の目安は、350ml
▶ 3歳児~4歳児のおおまかな目安は、400ml~450ml
▶ もし悩んだら小さめを購入する
2歳~4歳までの子供は、どれだけのカロリーを必要としているのでしょうか。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」より、一日に必要な摂取カロリーとお弁当箱の目安を一覧にしたのでご覧ください。
男子 |
||
年齢 (参考身長 / 体重) |
① 推定エネルギー必要量 |
①÷3 お弁当箱の目安 |
1~2歳児 (85.8cm/11.5kg) |
950kcal/日 |
317ml |
3~5歳児 (103.6cm/16.5kg) |
1,300kcal/日 | 433ml |
6~7歳児 (119.5cm/22.2kg) |
1,350~1,750kcal/日 | 450~583ml |
女子 | ||
年齢 (参考身長 / 体重) |
① 推定エネルギー必要量 |
①÷3 お弁当箱の目安 |
1~2歳児 (84.6cm/11.0kg) |
900kcal/日 | 300ml |
3~5歳児 (103.2cm/16.1kg) |
1,250kcal/日 | 417ml |
6~7歳児 (118.3cm/21.9kg) |
1,250~1,650kcal/日 | 417~550ml |
参考資料:厚生労働省HP 日本人の食事摂取基準(2015年版)表4、6、8より
この表を参考に、各年齢に適したお弁当箱のサイズを割り出していきます。
2歳児(幼稚園 年少未満)の目安
▶ 2歳児の目安は、350ml
上の表を参考に割り出すと、1~2歳の推定エネルギー必要量は男子が950kcal/日、女子が900kcal/日です。
3食で割ると、約300kcal強です。
成人女性が一日約2000kcalですから、ママが食べる量の1/2弱~1/3目安に作るとちょうど良い計算になります。
ということは、お弁当箱の大きさはおよそ300ml強くらいが適正となります。
表を見ると、参考身長は1歳~2歳の平均値なので2歳の平均値から見てみると少し小さめです。
なのでその分を考えると、先ほど割り出した「約300kcal強」より少し大きめの350mlくらいがちょうど良いでしょう。
よくあるアルミの小判型のお弁当箱は、300ml~350mlくらいのものが主流です。
年少くらいまでは楽しくお弁当を食べること、そしてお弁当を食べきって褒められる経験が大切ですので、栄養バランスやカロリーにさほどこだわらなくて大丈夫です。
好きなものを詰めたりデコレーションしたりしてお弁当を楽しめるようにしましょう。
実際に使ってみてもし足りないなと感じたら、お弁当箱にはおかずを入れて小さなおにぎりをつけたり、果物をつけたり、家に帰ってきてからおやつを食べさせたりと、いくらでも調整ができます。
3、4歳児(幼稚園 年少・年中)の目安
▶ 3歳児~4歳児のおおまかな目安は、400ml~450ml
▶ もし悩んだら小さめを購入する
上の表は「3~5歳児」とひとくくりになってしまっているので、3歳児、4歳児にはどのくらいの大きさが良いのかを補足していきたいと思います。
3歳児
3歳児くらいになると食べる子はたくさん食べますし、身長や体重も個体差が大きくなってきます。
上の表ですと、3~5歳児に適正なお弁当箱は400ml~450mlですが、3歳児くらいは食べムラもまだまだ多い年齢です。
3歳児の平均身長は表の参考身長より低いので、400mlを目安にお子さんの様子を見ながらお弁当箱を購入しましょう。
食べきることを重要視する幼稚園でしたら、年少でお弁当に慣れていないうちは、サイズの小さい300ml~350mlのお弁当箱を使って、果物などを別容器に入れて調整するのもひとつの手です。
4歳児(年中)
4歳児(年中)になってくると、100cmを超えてくる子が多くなってきますし、食べる量も多くなってきます。
平均から割り出して400ml~450mlが適正な大きさですので、お子さんの身長や食事の量を参考に大きさを決めていきましょう。
今の子は成長が早く、クラスで一番大きい子だと4歳児でも120cm近くある子もいますよね。
なので、あえて上の表には6~7歳の表を書き加えました。
6~7歳を見ると、摂取カロリーに大きな差が出ているのがわかるかと思います。
この差は身体活動レベル(運動量)の差です。
4歳児でも後半になってくると、活発に動く子とそうじゃない子の差が激しくなってきます。
スポーツをやっている子など運動量が多い子は、推定カロリーよりも多めにカロリーが摂取できるようにしましょう。
もし悩んだら最初は小さめを購入する
年少・年中のうちは「食べる楽しさ」を重視する幼稚園が多く見られます。
説明会で幼稚園の先生から「最初のうちは食べきれる量で」と言われることも多いので、もし悩んだら平均サイズよりも小さめのサイズを購入しましょう。
頻繁にお弁当箱を買い換えたくない方は、最初に二段のお弁当箱を買って、年少時には1段だけ使い、年長・小学生になったら二段にするという方法もあります。
お弁当が少なくても、家に帰ってきてからのおやつや夕食で栄養は補給できますので、最初のうちはお弁当で完璧にカロリーを摂ろうと考えなくても大丈夫です。
さいごに
年少・年中のうちは「食べる楽しさ」を重視する必要があります。
お子さんが大好きなキャラクターのお弁当箱とか、お子さんの興味がそそられるものをまず買いましょう。
頻繁にお弁当箱を買い換えたくない方は、最初に二段のお弁当箱を買って、年少時には1段だけ使い、年長・小学生になったら二段にするという方法もあります。
推奨サイズを参考に、お子さんに合わせたお弁当箱を買いましょう。