わが子が誕生する瞬間というのは、本当に何ものにもかえがたいほどの感動にあふれています。おなかの中で大事に育んだ命、その大切さをかみしめながら新しい未来にいろいろな想像を膨らませていることでしょう。
ところがそんな喜びも束の間、帰宅してからの毎日は、慣れない育児や睡眠不足などに追われ、毎日がくたくたになってしまうお母さんも多いのが現実です。
そのため、過度なストレスや疲れも重なり、とても神経質にもなりやすいのだといいます。
特に気になる症状や病気に対する不安はとても大きく、少しでも情報を得たいというのは多くの皆さんが感じていることだといえます。
そこで今回は、「新生児の時から二重まぶたの赤ちゃんはダウン症なの?見分け方は?」についてご紹介したいと思います。
もしかしたら?という気持ちを抱えている皆さんに、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
新生児のときに二重だとダウン症って、本当なの?
かわいい赤ちゃんの顔のパーツの中で、ご両親が最も気にする部分というのが目の部分だといいます。
生まれた時には元気ならそれだけで十分だと思えたものですが、だんだんと期待が大きくなるのが親心というものです。
はれぼったい一重を気にされる方が多いですが、中にはあまりにもはっきりとした二重を心配される方も多いといいます。
その理由として挙げられるのが、ダウン症の赤ちゃんの特徴を示したたくさんの情報であり、その中の1つに、「新生児期のはっきりとした二重」という特徴が含まれることが多いからです。
しかしこれについては、あくまで特徴の中の1つであり、ダウン症でなくても二重の赤ちゃんはたくさんいます。
ですから過剰に心配しすぎる必要はないといえるでしょう。
しかしそれでも不安が消えないという方のためにも、改めてダウン症というものがどのような疾患なのか、どのような特徴を持つものなのか、順を追って見ていきたいと思います。
ダウン症についての説明
まずは以下の、ダウン症についての説明文からご覧ください。
<ダウン症とは>
正式名は「ダウン症候群」(最初の報告者であるイギリス人のジョン・ラングドン・ダウン医師の名前により命名)で、染色体の突然変異によって起こり、通常、21番目の染色体が1本多くなっていることから「21トリソミー」とも呼ばれます。この染色体の突然変異は誰にでも起こり得ますが、ダウン症のある子は胎内環境がよくないと流産しやすくなるので、生まれてきた赤ちゃんは淘汰という高いハードル乗り越える強い生命力をもった子なのです。
ダウン症の特性として、筋肉の緊張度が低く、多くの場合、知的な発達に遅れがあります。発達の道筋は通常の場合とほぼ同じですが、全体的にゆっくり発達します。
心疾患などを伴うことも多いのですが、医療や療育、教育が進み、最近ではほとんどの人が普通に学校生活や社会生活を送っています。
引用元:公益財団法人 日本ダウン症協会
ダウン症というのは、簡単に言ってしまうと、通常よりも染色体の数が多いために起こる疾患です。
ごくまれに遺伝が影響する場合もありますが、ほとんどの場合遺伝とは無関係になります。
つまり誰にでも起こりうる疾患であるということです。
ただし、発生頻度に関しては出産が高齢化していることが大きく関係しており、40代以降はその割合が圧倒的に高まる傾向にあります。
ですから、ご自身の年齢を考えた上で、ダウン症についての知識を持っておくことは必要であるといえるでしょう。
新生児のダウン症の赤ちゃんにみられる特徴
次に皆さんが一番心配されている、ダウン症の赤ちゃんにみられる特徴の部分についての説明です。
まずは以下の内容をご覧ください。
1. 見た目の特徴
ダウン症の子どもはとても特徴のある顔立ちをしています。頭がやや小さめで、後頭部が絶壁になっています。両目は少し離れていて、ややつり上がっています。鼻は小さめ、舌は大きめで前に出ていることが多く、そのため口を開いたままの表情になります。耳の位置は少し低めになります。
引用元:Medical note
ダウン症の赤ちゃんの特徴
ダウン症の赤ちゃんには身体の成長のペースが遅いこと、ダウン症共通の顔つきといった特徴があります。また、知的な発達の遅れも多くの場合に見られますが、その程度は個人によってさまざまです。
顔や身体の特徴
頭が小さい、鼻が小さい、眼尻が上がっているなどの顔の特徴があります。また、身体がやわらかく、低身長で、肥満傾向の子どもが多く見られます。
引用元:たまひよ
症状
ダウン症候群の一般的な身体的徴候は以下のとおりです。
・上向きの斜めの目
・平坦な顔の特徴
・小さいまたは異常な形の耳
・短い指および曲がったピンク色の指を持つ広い手
・小さい頭引用元:Medicommi
赤ちゃんの二重がダウン症とは限らない
上記3つの引用元をまとめると、次のようになります。
<ダウン症の身体的特徴まとめ> ■頭・顔
■身体 |
いかがでしょうか?
これらはすべて深い知識のある専門的見解より抜粋させていただいた内容です。
どれも多少書き方の違いはありますが、身体的特徴の中に二重まぶたという記載は見つかりません。
吊り上がった目が特徴的であることは、ほぼ共通してみられることのようですが、「新生児期の二重がダウン症を疑う直接的な要因とはいいがたい」という事がお分かりいただけたことでしょう。
確かに、ダウン症の場合の身体的特徴の中にくっきりとした二重を挙げている場合もありますが、新生児のダウン症児の中にたまたま二重の赤ちゃんが多く見られたということで、経験者の中からそういった特徴が加えられているようですが、それ自体が特徴であれば専門家の説明の中にも記載があるはずですから、その辺りは臨機応変な認識が必要といえるでしょう。
まぶたについては、目をこすっただけでも二重になることがありますし、寝起きや病気の時などのちょっとした体調の変化によっても影響を受けやすい部分です。
二重まぶただけでダウン症を見分けられるものではないので、まずはその他の身体的特徴の中に該当するものがないかどうかよく確認し、もし心配があるようであれば産婦人科や小児科などの専門医に相談してみるとよいでしょう。
ダウン症はいつ分かる?
一般的には産後の入院中や1か月検診などでダウン症かどうか分かる場合が多く、検査を受けてその結果に基づき判別されます。
育児というのは常に不安がつきものですが、自分だけで悩まずにまずは詳しい方に相談してみましょう。
今は情報が多すぎるといわれる時代です。
誤った情報も多いため、それだけに流されないようにしていきたいですね。
なぜ「赤ちゃんの二重=ダウン症」という考え方があるのか
わが子のまぶたについては、「一重なのか?それとも二重なのか?」というように、多くの期待や不安がかかる部分といえます。
また、最近広く伝わっているダウン症の特徴に「二重」があげられていることもあり、赤ちゃんの頃に二重があることで逆に不安を抱いてしまう方も多いのでしょう。
もともと日本人のような黄色系の人種というのは、生まれた時に一重であることが多く、一重まぶたが全体の70%ほどを占めているといわれます、
これは私の個人的見解ですが、そのような状況の中で「赤ちゃんの二重 = 珍しい」という事実が「ダウン症 = 珍しい」という事実と重ね合わされることで「もしかしてダウン症では?」という認識が生まれているのではないかと感じます。
ちなみに、赤ちゃんは成長とともに顔立ちが少しずつ変化していくように、まぶたも一重から二重になったり、反対に二重から一重になったりすることがあります。(もちろん、中には奥二重という場合もあります。)
もともとは遺伝による部分が多いのですが、それ以外にもまぶたの部分を形成している脂肪や筋肉の働きが影響しているため、成長過程によって変化することが往々にしてあるということです。
一重だった赤ちゃんの中にも、新生児期を過ぎた数か月頃にはぱっちり二重に変わったという場合も多く聞かれます。
ですので、徐々に運動量が増していくことで、いつの間にかスッキリとした二重になっていく場合も珍しくありません。
さいごに
赤ちゃんというのは本当にかわいいですね。
大切に育てたいと思えば思うほど、少しでも気になるところがあるだけで、お母さんはとっても不安になります。
しかし、現在医療の現場というのは非常に進歩しており、昔よりも格段にその技術が増しています。
赤ちゃんに気になる特徴があるようなら、多くの場合は病院でわかることがほとんどです。
またもし実際にそうだと判別しても、今はダウン症の方が幅広く活躍されている世の中です。
この世に生を受けた大切なわが子に変わりはありませんから、どうか大切に寄り添ってあげてほしいと思います。