赤ちゃんや子供がなかなか寝付けないとき、よく観察しているとかゆさで眠れないようなときがあります。
大人でもかゆみを我慢するのは難しいので、子供がかゆみを我慢できずに寝られないのは見ているこちらとしてもつらいものです。
寝られないわが子のかわいそうな様子を見ていると、どうにかかゆみを抑えてあげたい、痒みの原因を取り除いてあげたいと思いますよね。
では、あなたのお子さんはどんなことが原因でかゆいのでしょう?
昼間の行動や食べたもの、体質が影響しているかもしれません。
今回は子供が夜中にかゆみで寝られないときの原因や対処法、予防法をご紹介します。
どうしても寝られないときにしてあげられるケアもご紹介しますので、あわせてご覧ください。
子供・赤ちゃんが夜中に痒がって眠れない原因・対策は?
子供・赤ちゃんがかゆみで夜中寝られないときは、どんな病気のせいなのでしょうか。
病気ごとに原因や症状、対処法と予防法をまとめましたので体のどの部分がかゆいのか、どんな症状なのかをしっかりと観察してあげてください。
まずは、子供が夜中にかゆくて眠れないときに疑われる病気の一覧です。
- 温熱じんましん
- アトピー性皮膚炎
- 接触性皮膚炎
- 汗疹(あせも)
次に、病気別の原因、対処法、予防法をご紹介します。
温熱じんましん
原因
- 温度変化によるじんましん
- 体が温まったときにかゆみがでる
- 熱いお風呂やシャワー、寝るときに体温があがるとかゆくなる
症状
- 見た目には肌が荒れている感じではないのに寝つくときにかゆがる
- お風呂に入ってすぐのころに体をかく
対処法
- かゆがるときは布団をかけずに、完全に寝てしまってから布団をかける
- 軽く濡れたタオルで体を拭く(冷たすぎないもの)
予防法
- 熱いシャワーや長湯は避ける
- パジャマは通気性がよいものを厚着させないようにする
- 部屋の温度はできるだけ一定に保つ
アトピー性皮膚炎
原因
- 寝具についたダニ・カビ・ハウスダストなどの影響でかゆみがおこる
- ダニは人間のフケや垢、食べ物のカスなどを栄養に増える
症状
- 皮膚がカサカサしてかゆくなる
- 赤いブツブツができる
- 症状が慢性的に続く
対処法
- 炎症を抑える為にステロイド外用薬を使用する
- 原因物質を除去する
- 汗をふき取ってあげる
予防法
- 晴れの日には寝具を天日干しする
- 寝室にカーペットやぬいぐるみを置かない(ダニやカビの温床になるため)
- 掃除機は毎日かける
- 良く換気をする
- 寝具が干せないときは敷きっぱなしにしない
- 窓辺には結露によるカビができやすいのでふき取る
接触性皮膚炎
原因
- 寝具やパジャマの化学繊維に反応してかゆみが出る
- 使っている柔軟剤などの洗剤が原因となることもある
症状
- 衣類や寝具に触れているところが赤くなってかゆくなる
- ひどくなると水疱ができる
- かき壊すととびひになる可能性がある
対処法
- 原因物質の除去
- 炎症を抑える為にステロイド外用薬を使用する
- 抗ヒスタミン薬を使うこともある
予防法
- 肌に優しい洗剤に変える
- すすぎ洗いをしっかりする
- 化学繊維の入っていない寝具や衣類に変える
- 化学繊維を使わない寝具はダニやカビがつきやすいので掃除を徹底する
汗疹(あせも)
原因
- 汗腺が詰まることによる
- 汗に皮膚がかぶれている状態
症状
- 首、脇、ひじやひざの裏、オムツのゴム部分などの汗をかきやすいところがかゆくなる
- かき壊すと傷が化膿してしまい、とびひになる
対処法
- 炎症を抑える為にステロイド外用薬を使用する
- 抗ヒスタミン薬を使うこともある
- シャワーを浴びて汗を流す
- あせも用の外用薬を使う
予防法
- お風呂から上がった後はすぐに服を着せずに、少し冷えてから服を着させる(蒸れを防ぐため)
- 寝室の室温は上げすぎないようにする
- 肌に密着するパジャマは避ける
- 汗はこまめにふき取る
- 布団をかけても脱いでしまうときは暑がっている証拠なので無理やりかけない
- シャワーやお風呂の後はしっかり保湿する
- オムツは同じものを長時間履かせない、こまめに取り換える
こちらでご紹介できるのは一部の原因に過ぎません。
この他にもいろんな病気が隠されているときがあるので、かゆみが続いたり吐き気や呼吸が変だと思った場合はすぐにかかりつけの小児科、または夜間救急に診てもらいましょう。
赤ちゃんがかゆみで眠れない・・月齢が低いときはどんなことがしてあげられる?
赤ちゃんもかゆみで寝られない場合がありますが、かゆみを訴えることはできません。
そうはいっても、赤ちゃんの月齢が低いとしてあげられることもずいぶん少なってしまいます。
それでも、少ない中でもかゆみで寝られない赤ちゃんにしてあげられることはあるので、ぜひ参考にしてください。
- かいてしまう手にミトンをしてあげる
- ミトンがない場合、やさしく手を握ってトントンしてあげる
- 爪は丸く短く切る
- 手だけではなく、足でもかいてしまうので足の爪も忘れずに切る
- 背中がかゆいとき(湿疹ができているなど)は横向きに寝かせる
- 室温を上げすぎない
- 肌に優しい寝具にする(綿のタオルでもOK)
- 肌着は肌に優しく、やわらかいオーガニックコットンがおすすめ
子供が夜中に痒がる!眠れないときに効果的なケアは?
子供がかゆくてどうしても寝られないようなとき、夜中だと病院も開いてないので家庭でケアするしかありませんよね。
何かしてあげたくても準備がなければ対処することができません。
では、子供が夜中にかゆがってしまい、どうしても寝られないときは何をしてあげられるのでしょうか。
- 体を確認して、汗をかいているようなら室温を調節する(暖かくなるとかゆみが増すため)
- 服装は薄着くらいがちょうどいい(厚着しすぎると汗をかいて湿疹ができやすくなるため)
- 下着は必ず着させる(下着は汗をすいとるので汗をかいても気持ち悪さが軽減されるため)
- 患部を少し冷えたタオルで冷やす(あまり冷えすぎたタオルや氷で急に冷やすと氷を離したときに毛細血管が広がってしまい、逆にかゆくなってしまうので注意)
- 汗をかいているなら服を着替えさせる(不衛生なこともあるが、濡れていて気持ち悪いとさらに寝られなくなるため)
- 気分転換させる(飲み物を飲ませたり風を当てたりして気分を変えさせるとスムーズに寝られることがある)
- 体を濡れたタオルで拭く(汗が拭きとれてさっぱりするので気分転換にもなる)
- 拭いた後は塗り薬を塗り直してあげる(新しく薬を塗ってあげるときに「これでかゆくなくなるよ」と声をかけてあげるとかゆくてイライラしていた気分も落ち着く)
体を拭いたり飲み物を飲ませてあげるときも、落ち着かせることを一番に考えましょう。
眠たいのに寝られなくてイライラしているので、やさしく声をかけて気分を落ち着かせてあげましょう。
イライラが収まってリラックスできたら眠りやすくなるでしょう。
さいごに
かゆみで寝られずに寝不足になってしまうと次の日も機嫌よく遊べなくなってしまうので、余計かわいそうになってしまいます。
かゆみで寝られなくて夜中に起きてしまうのを防ぐためにも、室温や着ているパジャマは寝る前に確認しておきましょう。
夜中に泣いてしまうのはかわいそうですが、かゆみがおさまるように対処してあげることで少しでも長く寝られるようになるといいですね。