赤ちゃんが生まれてから、心配事は絶えないですよね。
ひとつ解決しても、次から次へと悩みや心配事は増えていくものです。
そんな数ある心配事のひとつが赤ちゃんの体重ですよね。ここでは、生後3ヵ月ごろの体重について考えていきましょう。
そこで今回は「生後3ヶ月の赤ちゃんの体重が増えない、もしくは増えすぎ」で悩んでいるあなたのために、その原因と対策をご紹介します。
男の子、女の子別の平均体重の増え方も解説していますので、あわせてご覧ください。
生後3ヵ月までの平均体重の増え方と成長曲線
赤ちゃんは、平均してだいたい男女ともに2,100~3,700グラムほどで生まれてきます。
そして次のように体重が増えていきます。
<生後1ヵ月頃>
<3ヵ月頃>
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これらのデータは、厚生労働省が10年に一度、全国の乳幼児を対象に発達の調査をしたものです。
そのデータを基に伸長・体重を月齢とともにグラフに表したものを発育曲線(成長曲線)といいます。子どもの伸長や体重は、この発育曲線を参考にしましょう。
発育曲線は母子手帳にも記載されているので、グラフで見てみると良いでしょう。
また、子どもの身体測定をするたびにグラフに印を打っていくとどのように成長しているのか分かりやすいです。
[参考文献]
厚生労働省/平成22年乳幼児身体発育調査の概況について |
赤ちゃんの体重の増え方の注意点
先ほど、平均体重と発達曲線について書きましたが、平均の範囲内に収まっていれば良いというわけではありません。
小さく生まれた子も大きく生まれた子も、成長曲線に沿って、だいたい同じように成長しているということが大切です。
範囲内に収まっていても、体重が横ばいで増えてなかったり、減っていたりしていたら、原因を考えて対策をとりましょう。
「体重の増え方」については、次のように考えると良いでしょう。
- 生後1ヵ月頃: 出生時よりもプラス約1キロ
- 生後3ヵ月頃: 出生時の約2倍
「1日あたりの体重の増え方」は次のとおりです。
- 生後1ヵ月まで:40グラム
- 生後2~3ヵ月 :30グラム
- 生後4~6ヵ月 :20グラム
- 生後7ヵ月以降:10グラム
またWHOの指針では、生後6ヶ月までの体重増加は1週間に100~200グラムを目安としています。
ただ、毎日毎日同じだけ体重が増えるわけではありません。
赤ちゃんの体調や機嫌や排泄の回数によって、一日におっぱいやミルクを飲む量は変わり、体重の増え方もバラバラです。
なので、体重の増え方は1週間や1ヶ月ごとくらいで、長期的に見ると良いでしょう。
哺乳量と授乳回数
まだ母乳やミルクしか飲んでいない赤ちゃんは、飲んだ量が体重に大きく影響してきます。
特に体重の増加が少ない赤ちゃんの場合は、一日にどれくらいの量が必要なのか把握しておくといいでしょう。
ミルクのケースなどには月齢ごとに1回の目安量と回数が書いてありますが、同じ月齢の赤ちゃんでも身体の大きさには個人差があるので、一日の哺乳量も赤ちゃんによって変わってきます。
理想的な哺乳量は?
ここでは、赤ちゃんの体重に合った1日の哺乳量を見ていきましょう。
離乳食が始まるまでの赤ちゃんの1日のミルク哺乳量は1kg当たり約100ml~200mlです。
平均では1kg当たり約150mlです。1回の哺乳量の目安は1kg当たり約20mlです。
(例:4kgの赤ちゃんなら1回80ml、1日で600ml。7kgなら1回140ml、1日で1,050ml)引用元:くらしげ小児科
「1日の哺乳量が、体重1キロあたり約150ml」というのは、多くの産院でも言われていますね。
しかし、母乳を飲ませていると、どれくらい赤ちゃんが飲んでいるのかわからないですよね。
飲んだ母乳の量の計り方は?
飲んだ母乳の量の計り方は、赤ちゃんの体重の増加量でわかります。
授乳する前と後でそれぞれ体重を計り、その差を計算するとそれが飲んだ母乳の量です。
今まで問題なく体重が増えているなら気にする必要はないですが、気になる場合は一度、どれだけ母乳を飲んでいるのか計ってみましょう。
理想的な授乳回数は?
授乳回数は、だいたい3時間おきで1日7~8回です。
夜にまとまって寝るようになれば、1日7回になります。
ただ、頻繁におっぱいを欲しがる子は1日に12回以上授乳するという場合もあり、個人差があります。
体重が増えない原因は?対策は?
では、体重が増えないときはどうしたら良いのでしょうか。
体重が増えない原因は、まずは「おっぱいやミルクの量が足りない」ということがあげられます。
次のような場合は、哺乳量が足りていないので、1回の量や回数を増やしましょう。
- 飲み終わっても泣く
- 3時間たっていなくても欲しがって泣く
- おしっこの量や回数が少ない
また母乳では限界があるという方は、割りきってミルクを足しましょう。
体重がなかなか増えない場合は、欲しがった時にどんどんあげるようにしましょう。
しかし中には、それでもなかなか体重が増えないという赤ちゃんもいます。
おっぱいもよく飲むし機嫌もいいという場合、体重が減少していない限りはそれほど心配しなくても大丈夫です。
また、母乳で育てている場合、最初の1ヵ月くらいは赤ちゃんがまだおっぱいを飲むのが上手じゃない為に体重増加につながらない可能性もあります。
母乳を上手に飲めるようになってくるのは2ヵ月目くらいからなので、長い目で見てみましょう。
授乳やミルクを嫌がる、飲んでいるのに体重が増えないまたは減っているという場合は、小児科医や保健師、母乳外来などに相談してみましょう。
体重が増えすぎる原因は?どうすればいい?
体重が著しく増えていくという場合は、「おっぱいやミルクの飲み過ぎ」が原因かもしれません。
次のような様子が見られる場合は、1回の量を少し減らすか、授乳間隔を少しずつあけるようにしましょう。
- 授乳後げっぷをしているのによく吐き戻す
- 便の回数が多い、お腹がパンパンで苦しそう
- 飲んでいるときに口から母乳やミルクが溢れている
また、「泣いたら授乳」という風になっていませんか?赤ちゃんが泣く理由は他にあるかもしれません。
おむつをかえたり室温をみたりあやしてあげたりして、それでも泣くようなら授乳しましょう。
体重が平均して1日に50グラム以上増えているようなら、飲み過ぎを考えましょう。
とはいっても、生後6ヵ月頃までの赤ちゃんは動き回ったりするわけではないので、1日50グラム以上体重が増えていてもそれほど心配はいりません。
ハイハイや歩いて動けるようになったら、自然と体重増加にはブレーキがかかります。
体重の増えすぎで気にするのは、母乳やミルクを卒業して食事のみで栄養をとるようになってからで良いでしょう。
さいごに
おっぱいやミルクの量は、赤ちゃんの成長に直接繋がってくるので心配になりますよね。
目安も様々な見方がありますが個人差もあります。
一番の目安は赤ちゃんが良く飲んで機嫌もよく元気に過ごしていることですので、あまり神経質になりすぎないように育児をしてくださいね。