生まれたばかりの赤ちゃんに出会える瞬間は、まさに感動そのものです。
それまで10か月以上もお腹の中で大切に育み、いつも一緒に時を過ごしてきたわけですから、思いもひとしおというわけです。
ある時はポコポコと足で蹴って喜びを与えてくれたり、またある時は向きを変えて逆子になって心配させたり、ことあるごとにお母さんを一喜一憂させていたほど大きな存在だったわけですから、当たり前ですよね。
そんな大切なわが子が、ぱっちり二重で生れてきたらいかがですか?
やっぱりちょっと嬉しいですよね?
顔の印象は目によって変わってくるといわれるほど、影響力が大きいものです。わが子を思う親御さんなら、思わず自慢したくなっちゃいますよね?
ところが、赤ちゃんの頃のまぶたというのは、まだ成長過程にあるため、時として二重だったものが一重になってしまうこともあります。
親御さんとしては二重の喜びが大きかっただけに、ついついがっかりしてしまい、なんとか二重に戻したいと、気持ちが焦ることもあると思います。
そこで今回は、赤ちゃんが二重だったのに一重になってしまって戻らない場合について、治す方法や原因、実際にあった症例やアドバイスなども含めて、様々な角度から見ていきたいと思います。
赤ちゃんは、二重から一重になることってよくあるの?
結論から言うと、赤ちゃんが二重から一重に変わることは、比較的よくあることだといえます。
そもそも日本人のような黄色系の人種というのは、生まれた時に目頭を重く覆うようなひだ(※蒙古ひだと呼ばれています)が存在しています。
そのため一般的に一重の割合が多いといえます。その数はおよそ全体の70%ほどを占めているため、生まれたての赤ちゃんの多くが一重ということになります。
一方で、逆の考えをすれば、残り30%は二重で生まれてくる確率があるということになります。
そもそもまぶたの形状というのは、親や祖父母の代からの遺伝が影響する割合が多く、親が二人とも一重ならば子も一重、二人とも二重ならば子も二重になる可能性が高いと考えられます。
しかし、まぶたには特有のメカニズムがあり、まぶたを持ち上げる筋肉や脂肪などの組織の形成によっても形が異なります。つまり遺伝的要素だけでは決定できず、予測が難しいということがいえるのです。
そしてこれらを総合的にとらえると、次のように考えることができます。
- 生まれた時の赤ちゃんには一重まぶたが多いものの、二重まぶたの赤ちゃんも数は少ないが存在する。
- もともと一重になりやすい日本人は、特に幼少期は二重から一重になりやすい。
- 成長過程の段階では、どのようになるか判断がとても難しい。
新生児の頃は、二重から一重になる要因はさまざま
生まれたばかりの赤ちゃん、体形にはそれぞれ個人差がありますが、一般的に見てまだそれほど脂肪が多いとはいえません。
特に新生児期というのは、まだおっぱいやミルクを上手に飲めない赤ちゃんも多く、一時的に体重が減少することもよくあります。
その逆に初めから成長が早く、おっぱいやミルクをよく飲んですくすくと大きくなる赤ちゃんもいます。
このような赤ちゃんの場合、まだ首が座らず寝返りもうてない新生児期は運動量が多くないため、次第に脂肪が増してくる傾向にあります。
さらに新生児期はおっぱいやミルクの飲む量や時間、おしっこの回数、寝る時間・起きている時間のリズムもほとんど整っていません。
常に泣いているようなことも多く、それだけでもまぶたはむくんではれぼったくなります。
逆によく眠る赤ちゃんは、昼夜問わずよく眠っていることが多く、この場合もまたまぶたがはれぼったくなりやすいです。
このように新生児の頃というのは様々な要因が重なるため、その日その日でまぶたの形もいろいろと変化する可能性が高いといえるでしょう。
この時期は特にまぶたの形状も変わりやすい時期ととらえ、細かな変化にとらわれず、赤ちゃんの成長を楽しみながら、ゆっくりと見守っていきましょう。
下記は、赤ちゃんではなく大人に関するまぶたの変化について医師が説明したものですが、まぶたというのは皮下脂肪のつき方次第で、一重にも二重になる可能性があることを示唆しています。
この考えを赤ちゃんにあてはめても、ある程度同じことがいえるでしょう。
◆自然に「一重」→「二重」になるメカニズム
子供の時のふっくらとした顔から徐々に脂肪がおちて、大人になった時には二重まぶたになることがあります。
また、体重が減少したり、疲れてやつれた時、加齢によって肌に弾力がなくなった時に二重まぶたになるかたもいらっしゃいますね。
◆自然に「二重」→「一重」になるメカニズム
体重の増加などに伴い、まぶたに脂肪がついたときには一重に変化する場合がありますね。何らかの原因でまぶたが腫れてしまったときにも二重から一重に変化する場合があります。
(中略)
医師からのアドバイス
一重まぶたと二重まぶたは、主にまぶたの上についた皮下脂肪の量などによって決まるもので、まぶたそのものの筋肉の数などが異なるわけではありません。また、もちろん、顔のどの部分に皮下脂肪などがつきやすいかは骨格や遺伝的なものによっても異なってきますよ。
(中略)
引用元:Doctors Me
二重が一重になった時、治す方法ってあるの?
自然に任せるのが一番!
まぶたは、さまざまな要因によって二重が一重へ自然に変化する可能性があります。
また、いったん一重になっても、その後の成長過程でまた自然に二重に戻ることもあります。
親としてはせっかく二重になっていたのに、一重になってしまうことはとても残念であり、できることなら二重に戻したいと思われることでしょう。
しかし、赤ちゃんの時期というのは成長が著しく、体形や顔立ちもずいぶん変化していきます。
運動量が増えることで、まぶたの脂肪もスッキリとし、はっきりとした二重になることも多いといえます。
できれば成長の流れの一つととらえ、親はそっと見守っていくのがベストな選択だといえるでしょう。
自力で二重にできるという情報について
現在、二重に関する情報の中には、自力で二重にできるという様々な方法が聞こえてきます。
いくつか例を挙げていくと、このようなものがあります。
- まぶたのマッサージ
- アイテープやアイプチ
- 癖付け(綿棒・耳かき・つまようじなどで二重のラインをつける)
他にもオリジナルのやり方で、二重のラインを作って定着させたという情報が飛び交っていますが、注意したいのは、これらの方法で必ず二重ができると保証はありません。
また安全性にも不安があるということです。
マッサージに関しては血行促進やむくみを解消できるなど、軽く行うことでメリットもありますが、だからといってそれだけで二重が作れると保証できるわけではありません。
またアイテープやアイプチなどの化粧品関連の二重グッズは、人によっては肌荒れや炎症を起こすなどのトラブルにも繋がりやすく、誰にでも有効とはいえません。
さらに癖付けに関しても、道具を用いて二重のラインに癖をつけるというものですが、一歩間違えれば目や肌を傷つけやすく、大変危険の伴う方法だといえます。
筆者自身の体験談より
否定的に申し上げましたが、これらすべての方法を、私自身若い頃に試した経験があります。
もちろん大人になってから行ったことで、奥二重だったまぶたを二重にしたくて自分なりに考えたものです。
結果どうなったのかというと、数年間、化粧の際や洗顔の際、時間の空いた際に適当にこれらを組み合わせて行った結果、なんと実際に二重になりました。
40代になった今も定着しています。
しかし、アイテープやアイプチは、肌の突っ張り感や、化粧の際に行うと崩れてきたなくなってしまうなどの失敗もたくさんありました。
また髪を止めるピンなどで、二重にしたい位置をなぞるようにして癖付けした際は、やりすぎて皮膚が赤くなったり、かえってはれぼったくなったりしたこともありました。
マッサージも同様に、強くこすりすぎるとかえってはれぼったくなることもありました。
結果たまたまうまくいきましたが、大人が自己責任で行うようなやり方であり、多くの方におすすめできる方法とはいいがたいものです。
まして、肌の弱い赤ちゃんに行うのは絶対危険です!
後からケガやトラブルを招いて後悔しないためにも、やるべきではありません。
医師の監修で書かれた記事の紹介
参考までに医師の監修で書かれた、下記の文章をご覧ください。
赤ちゃんの目の周りは赤くなりやすい?
生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚は、大人に比べて薄く、皮脂の分泌が盛んなので、肌が汚れるとすぐに湿疹や赤みが現れてしまいます。
特に目の周りの皮膚はより薄くてデリケートで、乾燥や目やにの付着など、ちょっとしたことでカサカサに乾燥したり、赤くなったりしてしまいます。
引用元:こそだてハック
赤ちゃんの肌は大人に比べて半分程度といわれるほど皮膚が薄く、デリケートでダメージを受けやすい敏感肌です。
一度肌が荒れると治りにくく、長くトラブルを抱えることにもなりかねません。
大切なわが子の肌ですから、無理は絶対に禁物です!
続いて、こちらご覧ください。
先日患者様から、赤ちゃんの二重の治療は可能なのですか?という質問を承りました。
(中略)
生後まもない赤ちゃんの目元には脂肪はあまりついていません。その為、成長過程において脂肪細胞が形成され、概ね1歳を過ぎる頃には、自然に目元の状態も定まってまいります。
しかし、1歳の段階で一重だからといって、一生一重のままかと言うとそういうわけではなく、まだまだ成長過程の赤ちゃんです。脂肪細胞の生成はまだ続きますし、瞬きなどの瞼の運動や、皮膚質の変化に伴い、目元が変化していく可能性も多くございます。
(中略)
したがって、赤ちゃんの二重治療は、難しいというのが解答です。
引用元:城本クリニック
上記は、「赤ちゃんの二重治療はできるのか」という質問に対し、医師が解答を述べたものです。
答えはNOです。
この文章の中にもあるように、生まれたばかりの時にはまぶたの脂肪がそれほど多くはないが、次第に脂肪細胞が形成されるとあります。
また1歳を超えてもまだまだ成長過程であるため、脂肪細胞の生成は続き、様々な要因によって目元は変化していく可能性があるものだと述べています。
したがって、生まれた時に二重で生まれた赤ちゃんが、成長過程の中で一重に変わることは別に珍しいことではないということがお分かりいただけたことでしょう。
さらに二重から一重になったからと言って、一重のまま定着するということも決まったわけではなく、さらなる成長過程の段階でまた二重になることも十分にあるということも併せてお分かりいただけたことでしょう。
様々なサイトに、赤ちゃんのまぶたが二重から一重になった経験をお持ちのお母さんが、たくさん経験談をのせているように、赤ちゃんはちょっとした理由で二重から一重になってしまうことがあるというわけです。
さいごに
目が大きくてぱっちりと見える二重、大切なわが子にそうなってほしいと願う気持ち、本当によくわかります。幸せを願えばこその親心です。
しかし赤ちゃんの肌はとてもデリケートです。無理に二重にしようとすることは大変危険です。
どうかこれから先の成長過程を楽しみに、そっと見守ってあげたいですね。